米国務省、レバノンへの渡航中止を勧告 「予測不能な治安状況」
(CNN) 米国務省は17日、米国人に中東レバノンへの渡航をやめるよう勧告した。
首都ベイルートの米大使館に勤務する米政府職員の家族や、一部の非緊急要員が自発的、一時的に出国することを認めるとも発表した。職員らに対しても厳重な警戒を呼び掛けた。
レバノンの渡航警戒レベルを4段階中で最も高く、渡航中止を求める「レベル4」に引き上げた。
理由として、イスラエルとヒズボラなど武装民兵組織の間でロケット弾やミサイル、砲弾の応酬が続いていることによる「予測不能な治安状況」を挙げている。
また、最近の戦闘を受けて大規模な抗議行動が起きているとも指摘した。
17日にパレスチナ自治区ガザ地区の病院で大規模な爆発が起き、数百人が死亡したことに対して、自治区ヨルダン川西岸やヨルダン、イラク、イラン、チュニジアなど各地で抗議デモが起きている。
現地のCNN記者らによると、ベイルートでは米大使館につながる広場に数百人が集まり、防護壁を突破しようとした。
国務省の勧告は現地の米国人に対し、デモを避けて大規模な集会には近づかないよう呼び掛けた。デモ隊はベイルート中心部と米大使館、国際空港などを結ぶ主要道路の通行を妨害しているという。
米国務省は先週、イスラエルの警戒レベルを、渡航再考を求める「レベル3」に引き上げた。ガザ地区は引き続きレベル4に指定されている。