ヨルダン米軍基地へのドローン攻撃、武装組織の連合体に責任 米が公式に言及
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスは1月31日、ヨルダンのシリア国境付近にある米軍の前哨基地に対するドローン(無人機)攻撃について、武装組織の連合体「イラクのイスラム抵抗運動」 に責任があるとの認識を示した。攻撃では米兵3人が死亡、40人以上が負傷した。
ホワイトハウスが攻撃に関連するとされる組織に公式に言及するのは初めて。
米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報担当調整官は、ヨルダンでの攻撃について「『イラクのイスラム抵抗運動』と呼ばれる連合体が計画、準備、支援したと考えている。この連合体にはカタイブ・ヒズボラなど多数の組織が含まれる」と述べた。
その上で、カタイブ・ヒズボラに責任を特定するのは避けた。米軍基地に対する過去の攻撃に関与したのは同組織だけではないという。
今回のドローン攻撃は、昨年10月7日に発生したイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃以降、中東に展開する米軍を狙ったものの中で最も深刻な被害をもたらした。同期間、中東派遣の米軍に直接の死者が出た初めての攻撃ともなっている。
カービー氏は米国が攻撃への対応の準備に入っていると説明。多くの段階に分けて反撃する意向を示した。各段階の対応は、自分たちの予定に合わせて実行するという。
同氏によれば、現在米諜報(ちょうほう)機関が現地の組織の動向を監視中。米軍の反撃を前に、資源を移動させている兆候を追跡しているという。
バイデン米大統領は30日、攻撃への対応を決定したと明らかにした。ただし具体的な対応の方法は明言しなかった。