麻薬カルテルとつながる中国のマネロン組織を大規模摘発 米

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米検察は中国の複数のマネーロンダリング(資金洗浄)組織に対する摘発を発表した/ CNN/Getty Images/AdobeStock/US District Court for the Eastern District of Virginia

米検察は中国の複数のマネーロンダリング(資金洗浄)組織に対する摘発を発表した/ CNN/Getty Images/AdobeStock/US District Court for the Eastern District of Virginia

(CNN) 米検察は18日、中国の複数のマネーロンダリング(資金洗浄)・ネットワークに対する摘発で大きな進展があったことを明らかにした。これらのネットワークはメキシコの麻薬カルテルと連携しているとし、薬物絡みの資金5000万ドル(約79億円)超を洗浄する計画に関与した疑いで24人を訴追したと発表した。

米連邦機関は中国トップクラスのマネーロンダリング組織を狙った取り締まりを強化しているが、今回の摘発は過去最大規模の一つ。専門家や当局者らがCNNの取材に答えたところによれば、これらの組織はメキシコで最も危険な麻薬カルテルの有力な提携相手で、こうしたカルテルがフェンタニル、コカイン、メタンフェタミンを米国に流しているという。

起訴状に「逃亡犯」と記載された2人は、それぞれ中国政府とメキシコ政府が既に逮捕した。米麻薬取締局(DEA)が明らかにした。米国の法執行機関が中国、メキシコと連携するのは珍しく、これまで両国は米国からの麻薬密輸摘発の申し出にしばしば反発を示してきた。

当該の犯罪ネットワークに所属するとみられる数多くの中国人、メキシコ人、米国人たちは麻薬の密売、資金の仲介といった仕事に従事していた疑いがある。組織の仕組みは精巧で、コカインとメタンフェタミンをロサンゼルス地域で売って得た巨額の資金を洗浄。それによってメキシコの麻薬組織「シナロア・カルテル」が利益を上げる構図だった。DEAによると、偽のフェンタニルの錠剤1万錠も摘発時に押収された。

最近開封された起訴状からは、DEAなどの機関が中国人で構成されるとみられるマネーロンダリング組織に対する取り締まりを米国の10以上の州で強化していることが明らかになっている。

DEAのある高官は18日、CNNの取材に答え、中国人による米国での資金洗浄活動が昨年「増加」したのを確認したと述べた。

米疾病対策センター(CDC)によると、米国でフェンタニルを初めとする合成オピオイドの使用後に死亡した人の数は、2014年の5500人に対して昨年は7万4000人と急増している。

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