清涼飲料水の添加物BVO、FDAが使用認可取り消し 有害性指摘

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米食品医薬品局(FDA)が食品への臭素化植物油の使用認可を取り消すと発表/Manuel Balce Ceneta/AP/FILE

米食品医薬品局(FDA)が食品への臭素化植物油の使用認可を取り消すと発表/Manuel Balce Ceneta/AP/FILE

(CNN) 米食品医薬品局(FDA)は2日、清涼飲料水などに使われている臭素化植物油(BVO)を食品添加物として使用する認可を取り消すと発表した。

FDAによると、BVOは化学物質の臭素を付加した植物油で、柑橘(かんきつ)系の香料が飲料の上部に浮くのを防ぐため、少量が使用されてきた。

非営利団体の環境ワーキンググループ(EWG)によると、BVOは主に清涼飲料水の成分として、数十の商品に使用されている。

食品へのBVO使用認可を取り消す規則は8月2日に施行される。メーカーは1年以内に製品の成分や表示の変更を行い、BVOの在庫を解消する必要がある。

BVOは1970年にFDAの「GRAS(一般に安全とみなされる)」物質のリストから削除され、規制対象となっていた。このためメーカーの多くは成分の変更を行い、今もBVOを使用している商品は少数にとどまる。

EWGによると、2012年には健康不安を訴える署名嘆願運動に20万を超す署名が集まり、メーカー多数が市場の圧力でBVOの使用を中止した。

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は23年10月、BVOや着色料の赤色3号、臭素酸カリウム、プロピルパラベンを含む食品の製造・販売・流通を禁止する法案に署名して成立させた。

EWGによると、BVOは体内に蓄積される可能性があり、神経系のダメージ、頭痛、皮膚や粘膜の炎症、疲労、筋力や記憶力の低下といった健康被害との関係が指摘されている。

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