黒人男性、白人の名前で再応募し書類選考通過 求人企業を提訴
(CNN) 黒人男性が11日までに米ミシガン州デトロイトの高級ホテル、シノラホテルを相手取り雇用差別訴訟を起こしたことが分かった。CNNが入手した訴状のコピーによると、同ホテルはこの男性が履歴書の名前を変更して再応募したところ面接の機会を提示した。
ドワイト・ジャクソンさん(27)は、同ホテルに「ドワイト・ジャクソン」として応募したところ、選考に通らなかったが、名前を「ジョン・ゼブロウスキー」に変更して応募しなおしたところ、面接に進んだと主張している。
訴状によると、ジャクソンさんは2024年1月から4月にかけて受け付けの業務を含む複数の職種に応募した。
ジャクソンさんの弁護士がCNNに示した履歴書には複数の高級ホテルでフロントデスクとして勤務していた一貫性のある職歴が細かく記載されている。
弁護士はジャクソン氏が明らかに適任な仕事に応募したと主張している。
最初の求人応募に反応がなかったことから、ジャクソンさんは24年4月、履歴書の名前を白人らしい名前に変え、再度応募した。それ以外の履歴書の内容はほぼ同じだった。その結果、同じ週に複数の面接の機会が提示されたという。
訴状は「ジャクソンさんは被告が応募者の名前から想定される人種に基づいて応募者を検討していたことを証明した」と主張している。
弁護士は、肌の色を理由に仕事を拒否することは金銭の問題にとどまらず、人の魂に関わる問題だと述べた。
シノラホテルの運営パートナーであるセージ・ホスピタリティー・グループは10日、「この申し立てを非常に真剣に受け止めており、いかなる種類の差別も容認しない」と述べた。
ジャクソンさんはシノラホテルの面接で自身の名前がより伝統的なアフリカ系米国人に見えたために当初面接を受けられなかったと考えていることを伝えた。
訴状によると、面接を受けた直後、ジャクソンさんはその職務に適任ではないと告げられた。