CEOの給与、従業員の196倍に 米国

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米主要株価指数「S&P500」を構成する企業のCEOの昨年の報酬が従業員の給与の196倍になったことが分かった/DragonImages/iStockphoto/Getty Images

米主要株価指数「S&P500」を構成する企業のCEOの昨年の報酬が従業員の給与の196倍になったことが分かった/DragonImages/iStockphoto/Getty Images

ニューヨーク(CNN) S&P500構成企業の最高経営責任者(CEO)の報酬が2023年に従業員の給与の196倍になったことが分かった。米エクイラー社と米AP通信の分析で明らかになった。

22年の185倍から格差が拡大している。

これは、CEOの報酬が株価と密接に結びついており、従業員の給与よりも著しく速いペースで増加しているからだ。実際、多くの労働者は生活費の上昇に追いつくのに苦労している。

23年だけでも大幅な上昇があった。S&P500企業のCEOの株式報酬を含む総報酬の中央値は、23年に前年比12.6%増の1630万ドル(約25億円)に急騰した。22年は前年比わずか0.9%増だった。

従業員の給与も増加したが、そのペースははるかに遅い。報告書によると、S&P500企業の従業員の給与中央値は前年比5.2%増の8万1467ドルだった。

従業員の年間給与の増加分が約4300ドルに対し、CEOは150万ドル増加したことになる。

給与は物価よりも速いペースで伸びており、22年のときと比較すれば改善している。しかし労働者は3年間に及ぶ高インフレの累積的な影響に苦しんでいる。

23年に最も報酬の高かったS&P500企業のCEOは、1億6180万ドルを稼いだブロードコムのホック・タン氏だ。

タン氏の巨額報酬は、ブロードコムの株価が昨年2倍近くになったことを受け、ほぼ全額が株式報酬によって賄われた。報酬は前年の倍になり、同社の従業員の給与中央値の510倍となった。

時給制のパートタイム労働者に依存している企業では、給与格差はさらに顕著だ。

例えば、衣料品小売ロス・ストアーズのバーバラ・レントラーCEOは昨年、総報酬1810万ドルを受け取った。同社のパートタイムの店舗従業員の給与中央値は8618ドルだったため、レントラー氏の報酬は従業員の2100倍に達した。

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