ハマス指導者、内部から戦闘終結への圧力か 米CIA長官
(CNN) 米中央情報局(CIA)はパレスチナ自治区ガザ地区で続くイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘について、ハマスのガザ最高指導者シンワル氏に対し、内部から終結を求める声が強まっているとの見解を示した。
バーンズCIA長官が13日、西部アイダホ州での非公開会合で語ったと、匿名の出席者が明らかにした。
シンワル氏は昨年10月7日の対イスラエル攻撃を計画した主要人物。バーンズ氏によれば、同氏はガザの惨状をめぐり責任を問う声にさらされているという。
米情報当局者らによると、シンワル氏は出身地ハンユニスの地下トンネルに潜伏しているとみられ、ハマスが停戦案を受け入れるかどうかの決定権を握っている。
バーンズ氏は数カ月前から、バイデン米政権を代表して停戦交渉を進めてきた。会合では、合意のチャンスをつかむかどうかはイスラエル政府とハマスにかかっているとしたうえで、2週間ほど前からハマス内部の司令官らが新たな圧力を強めていると指摘した。
交渉では、バイデン米大統領が5月末に提示した停戦案の枠組みに双方が同意し、これが合意へのたたき台になっている。バーンズ氏は先週も中東を訪れ、仲介国カタール、エジプトの当局者や、イスラエルの諜報(ちょうほう)機関トップと会談を重ねた。13日には、脆弱(ぜいじゃく)ながら見込みがあると述べ、合意成立の可能性が高まっているとの見方を示した。
イスラエル国内でも、ネタニヤフ首相に合意を成立させて残った人質を帰還させるよう求める圧力が強まり、抗議デモが繰り返されている。