イスラエルへ3兆円の兵器売却、米国務省が承認 F15戦闘機など
(CNN) 米国務省は13日、イスラエルへの計200億ドル(約3兆円)規模の兵器売却を承認した。この中には180億ドル以上の価値を持つ最大50機のF15戦闘機も含まれる。
F15の売却はイスラエルに対する最大規模の兵器パッケージになるとみられている。このほか、中型戦術車両、中距離空対空ミサイル、爆発力の高い迫撃砲弾、戦車用弾薬の売却承認も発表された。米国防安全保障協力局によると、国務省による売却の承認については13日に連邦議会に通知された。
兵器売却は連邦議会の承認を受ける必要がある。大半のケースでは、政府は下院外交委員会や上院外交委員会のトップと非公式に協議した上で議会に武器売却の意図を通知する。今回のように正式通知が行われた後、議員は30日以内なら阻止することができる。
兵器の引き渡しが始まるのは何年も先になる見通し。F15の引き渡しは2029年以降になるとみられている。民主党の有力議員2人は6月、大規模なF15戦闘機の売却について承認。CNNは今月9日、国務省が議員らに対し、米国製兵器や装備品の購入に充てる35億ドルをイスラエルに供与する旨を通知したと報じていた。
引き渡しは何年も先だが、今回の売却はガザ紛争に関するバイデン政権の政策に批判的な層から非難を招く可能性が大きい。一部では米国がイスラエルの戦闘遂行方法について働きかけを怠っているとの指摘もあり、米政府は厳しい視線にさらされている。パレスチナ自治区ガザ地区ではこの戦闘でパレスチナ人数万人が死亡した。