激しい乱気流で7人負傷、米ユナイテッド機が緊急着陸
(CNN) 米ユナイテッド航空の国際便が激しい乱気流に巻き込まれて7人が負傷し、米テネシー州メンフィスの空港に緊急着陸した。旅客機が乱気流に遭遇するトラブルは世界各地で相次いでいる。
ユナイテッド航空によると、メキシコのカンクンを出発した1196便(ボーイング737型機)は28日、米イリノイ州シカゴへ向かう途中で乱気流に遭遇した。
米連邦航空局(FAA)によると、米ルイジアナ州の上空を飛行中の同機から乱気流の報告が入った。
ユナイテッド航空がCNNに寄せた28日の声明によれば、乱気流に巻き込まれたのはシートベルト着用サインの点灯中だった。同機は行き先を変更してメンフィスに向かい、救急隊がゲートで待機して乗客1人を病院に搬送した。
メンフィス消防局によると、この乗客のけがの程度は不明。残る6人は治療を断った。
同機には乗員7人を含む179人が搭乗していた。同機はメンフィスを経てシカゴへ向かい、2時間遅れでオヘア国際空港に到着した。
旅客機が乱気流に巻き込まれる事故は、ここ数カ月の間に相次いで発生している。シンガポール航空の旅客機は今年5月、激しい乱気流に遭遇して乗客1人が死亡、71人が負傷した。今月19日には、ギリシャから英ロンドンへ向かっていたイージージェットの旅客機が突然の乱気流に巻き込まれて乗員2人が負傷。先月にはスペイン発ウルグアイ行きのエア・ヨーロッパ便が、強い乱気流に遭って乗客30人が負傷した。
FAAによると、乱気流で死傷者が出ることはまれだが、死者が出なかった事故では、客室乗務員や乗客が負傷する筆頭原因になっている。英レディング大学の調査によれば、気候変動の影響で、激しい乱気流は過去40年の間に55%増加した。