米NY州知事の元側近を訴追、「中国の代理人」として活動か
(CNN) 米ニューヨーク州の連邦検察は3日、同州のホークル知事やクオモ前知事の側近として働いていたリンダ・サン容疑者を訴追したと明らかにした。中国政府の代理人として活動していたとしている。
公開された訴状によれば、サン容疑者には、外国代理人登録法(FARA)違反や同法違反の共謀、ビザの詐欺、外国人の密入国、マネーロンダリング(資金洗浄)の共謀といった容疑がかけられている。
サン容疑者の夫もマネーロンダリングや銀行詐欺の共謀などの容疑で訴追された。
情報筋によれば、容疑者の自宅には7月に連邦当局による家宅捜査が入っていた。
検察によれば、サン容疑者は秘密裡に中国政府の代理人として活動したほか、夫は個人的な利益のために数百万ドルの裏金の送金を促したという。
両容疑者は3日午前にロングアイランドの住宅で逮捕された。
両容疑者は3日午後に出廷し、無罪を主張した。保釈金はサン容疑者が150万ドル(約2億1800万円)、夫が50万ドルに設定された。移動もニューヨーク市やロングアイランドなどに限定される。
法廷文書によれば、サン容疑者は中国政府の利益のために内部規則や州政府の手続きに違反した。
検察によれば、サン容疑者は中国や中国共産党の代理人として活動し、要請に応じて、共産党の利益になるよう政治的活動を行った。
検察によれば、サン容疑者は知事室から「無許可の招待状」を得ようとした。この招待状はその後、ニューヨークでの州当局者との会談のために中国政府の当局者が米国に渡航するのを容易にするために使われたという。
サン容疑者はまた、中国政府や中国共産党からの要請を受けて、台湾の代表者が政府高官と接触するのを阻止したとされる。