タイタニック号探索の潜水艇、破片の画像を初公開
(CNN) 豪華客船タイタニック号の沈没現場を探索するツアーに向かった米潜水艇「タイタン」の事故に関する米沿岸警備隊の公聴会が16日に始まり、タイタンの破片の画像が初めて公開された。
タイタンは昨年6月のツアーで潜水中に水圧で押しつぶされ、乗船していた5人が死亡した。
画像には、北大西洋の海底に沈むタイタン後部の破片が写っている。船体の前方から切り裂かれた状態で、周囲に細かい破片が飛び散っている。
この破片は、タイタンが行方不明になってから数日後の捜索作業中、タイタニック号の残骸から数百メートル離れた場所で発見された。
公聴会はサウスカロライナ州で、27日まで開かれている。沿岸警備隊の海洋調査委員会(MBI)は冒頭で、破片の発見により、船体が押しつぶされた事故と断定されたと指摘。部分的な遺体も発見され、乗船者5人のDNAと一致したことを確認した。
16日は、潜水艇を開発した運営会社「オーシャンゲート」の元従業員らが証言した。この中で、タイタンからの連絡が途絶える6秒前、母船に送られた「おもりを二つ落とした」という最後の文字メッセージが公表された。
今後さらに、事故前の経緯や法令順守、乗組員の適性、機械的・構造的システム、緊急対応、潜水艇業界全体の状況などが検討対象となる見通し。
公聴会の主な目的は事実の究明とされるが、不正行為や過失など違法性が認められた場合は司法省に付託するという。