米極秘情報が流出か イスラエルの対イラン攻撃計画めぐり
(CNN) イスラエルの対イラン攻撃計画に関する米政府の極秘情報がインターネット上に流出し、当局が捜査を進めていることが分かった。事情に詳しい関係者3人が語った。
関係者の1人は情報が本物であることを確認した。米当局者はCNNとのインタビューで、「深い懸念」を指摘した。
米ニュースサイト「アクシオス」が19日、最初に報じた。
流出したのは15日付と16日付の文書2件。SNS「テレグラム」上で18日、「中東の観測者」と称するアカウントに投稿された。
文書には、米英豪など英語圏5カ国で構成する機密情報共有の枠組み「ファイブ・アイズ」の内部だけに開示される「最高機密」の印がある。
イスラエルがイランへの報復攻撃に向けて進める準備の状況が書かれている。
1件は国防総省の国家地理空間情報局がまとめたとされる文書で、イスラエルが武器弾薬を移動させているとの内容。
もう1件の出典は国家安全保障局とされ、イスラエル軍による空対地ミサイルを使った演習の概要が書いてある。
こうした情報が流出した場合、連邦捜査局(FBI)が国防総省や情報機関とともに捜査を開始することになっているが、FBIはコメントを避けた。
文書のひとつには、イスラエルがイランに対して核兵器の使用を計画している兆候はみられないとも記されている。イスラエルが核兵器を保有していることをうかがわせる記述だが、同国がこれまでに核保有を公式に認めたことはない。
専門家は、流出が事実ならイスラエルの反発を招くことは必至だと指摘する。ハッカーの仕業か、何者かが故意に流出させたのかは明らかでない。