刑務官から暴行受け受刑者が死亡、ボディーカメラの映像公開 米NY州

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受刑者に暴行、刑務官のボディーカメラ映像を公開

(CNN) 米ニューヨーク州の刑務所で、手錠をかけられた受刑者が刑務官から殴る蹴るの暴行を受け、翌日死亡していたことが明らかになった。刑務官のボディーカメラの映像が27日に公開された。事件は現在、州の司法長官が捜査している。

同州のジェームズ司法長官によると、43歳のロバート・ブルックス受刑者はユーティカの病院で今月10日に死亡が確認された。AP通信によれば同受刑者は2017年に第1級暴行罪で禁錮12年の刑を言い渡され、服役中だった。

CNNは今回公開された映像を検証している。その一部では複数の刑務官がブルックス受刑者を囲み、殴ったり蹴ったりしている。ブルックス受刑者は後ろ手に手錠をかけられ、診察室の検査台の上に座らされている。顔から血を流しているように見える場面も映っている。

ある時点では、1人の刑務官がブルックス受刑者の口の中に何かを押し込んでから顔を続けざまに殴りつけているように見える。その後別の刑務官がブルックス受刑者の股間を殴り、靴で蹴りつけている。

州検事当局の特別捜査を担当する部局は先ごろ、ブルックス受刑者の死に関して捜査を立ち上げたと発表していた。

ジェームズ司法長官によれば、暴行に関与した4人の刑務官はボディーカメラを装着していたものの作動させていなかった。従って暴行時の音声は記録されていない。

ブルックス受刑者は同じ郡内の別の刑務所から今月9日に移送されていた。ジェームズ司法長官が明らかにした。

映像の一部で、ブルックス受刑者は後ろ手に手錠をされた状態で3人の刑務官によって建物の中に運ばれている。どのような経緯で同受刑者が診察室に連れて行かれたのかは不明。

ニューヨーク州のホークル知事は27日、ブルックス受刑者を死なせた暴行を非難。映像を確認して怒りと恐怖を覚えたと述べた。同知事は21日に声明で、ブルックス受刑者の死についての内部調査を指示。州の矯正当局に対し、関わった職員14人を解雇するよう命じた。

矯正当局も暴行を非難し、局内で「体制的な変革」を実施する意向を表明した。具体的にはボディーカメラが適切に作動しているかどうか毎日監査を行う他、各刑務所の全交代勤務に「上位のリーダー」を必ず配置するといった措置を既に講じているという。

当該の刑務所の警備レベルは中程度で、シラキュースから東へ約83キロの地点に位置する。

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