「口止め料」裁判でトランプ氏に刑罰科さず、有罪評決は維持 NY地裁
(CNN) 元不倫相手への口止め料を不正に処理したとして有罪評決を受けたトランプ次期米大統領について、ニューヨーク州地裁のフアン・マーシャン判事は3日、いかなる法的な罰も科さないとする決定を下した。
ただ有罪評決自体は維持するとし、大統領への再選を理由に評決取り消しを求めたトランプ氏の主張は退けた。罪の確定した重罪犯が大統領に就任するのは、トランプ氏が史上初めてとなる。
トランプ氏への量刑は10日に言い渡される予定だが、マーシャン氏は裁判が実質上終了したことを示唆した。この日の審理から10日後には、トランプ氏の2期目の大統領就任式が行われる。
マーシャン氏によれば、刑罰を科さないことで裁判自体は「決着」するものの、トランプ氏には引き続き有罪評決への異議申し立てが認められるという。ただそのような申し立ては急を要するものにはならない。トランプ氏が大統領の職務に支障を来す刑罰に直面することはないからだ。
マーシャン氏はまた、量刑言い渡しに当たり、トランプ氏に対してリモートでの出廷を認める考えを示した。政権移行期にある同氏の心身の負担を軽減するための措置としている。
当初、トランプ氏への量刑言い渡しは昨年7月に予定されていたが、連邦最高裁が同氏の大統領免責特権を部分的に認める判断を下したことを受け、2度にわたって延期されていた。