イスラエル史の講義に覆面集団が乱入、学生1人を停学処分 米コロンビア大
ベイカーさんが撮影した写真によると、ビラのうち1枚はイスラエル国旗が燃える画像に「シオニズムを焼き尽くせ」という文字を重ね、もう1枚はユダヤ教を象徴するダビデの星を踏みつける大きな黒い長靴と「シオニズム粉砕」の文字が入っていた。
中東史を専攻する同大3年のベイカーさんはCNNの取材に対し、「クラスの全員にとってショックだった」と振り返り、「このクラスには今も超期待している。今回の騒ぎで教室の中がざわつくのは残念」とコメントしている。
騒ぎを受けてコロンビア大学は、関与した人物を突き止めるため捜査に力を入れると述べるとともに、防犯対策を改善するとしていた。デモに参加したのが学生かどうかは分からないとしている。
同大のカトリーナ・アームストロング暫定学長は「どんな学生グループにも、別の学生グループを妨害する権利はない」とする声明を発表。「反ユダヤ主義、あるいは大学関係者に対する差別、嫌がらせ、脅迫は容認しない」と強調した。
コロンビア大のキャンパスでは、パレスチナ自治区ガザ地区でのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦争をめぐって抗議運動が続いた。昨年は全米の大学に抗議運動が拡大。ユダヤ系の学生やイスラム系の学生が、脅迫や嫌がらせ、暴行などの被害に遭ったと訴えていた。