ロシアで拘束の米国人教師、解放されトランプ氏と面会
ロシアから解放された米国人教師、トランプ氏と面会
(CNN) ロシアで3年以上拘束されていた米国人男性が両国間の交渉で解放され、11日にトランプ米大統領と面会した。
解放されたのは教師のマーク・フォーゲル氏。11日夜にホワイトハウスを訪れ、トランプ氏は「少しだけ(解放の)役に立てて光栄だ」と歓迎した。
フォーゲル氏はホワイトハウスの応接室で「戻れて本当にうれしい」と語り、感極まった表情を見せた。
フォーゲル氏はロシアの首都モスクワ市内の学校で10年近く歴史の教師を務めたが、2021年に大麻をロシア国内へ持ち込んだとして逮捕された。家族や弁護士は痛み止め用の大麻だったと主張したが、22年に懲役14年の刑を言い渡され、米国務省が昨年末に不当な拘束と認定していた。
ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)は、トランプ氏とウィトコフ中東特使、大統領顧問らの交渉で「交換」が成立したとする声明を発表。交換の内容には言及しなかったものの、「ロシアの誠意の表れで、ウクライナでの残忍な戦争が終結に向かっている兆しだ」と述べた。
ウィトコフ氏はフォーゲル氏の帰還に向け、個人的にロシアへ出向いていたとみられる。ロシアが22年2月にウクライナへ侵攻してから、米高官がロシアを訪問したとの報告はこれまでなかった。
トランプ氏は11日夜、「近年まれにみる非常に公平で合理的な」交渉だったと語り、解放の条件は12日に発表されると予告した。
また、フォーゲル氏の解放がウクライナでの戦争終結に重要な役割を果たす可能性もあると同氏に語り掛け、プーチン・ロシア大統領の尽力に感謝しようと述べた。
トランプ氏はさらに、米国人がもう1人解放される予定だと語ったが、詳細は明かさなかった。