AP通信記者、大統領執務室での取材禁止に 「メキシコ湾」の使用継続で
(CNN) 米AP通信は、「アメリカ湾」と「メキシコ湾」の名称の使用に関する指針を理由に、大統領執務室での大統領令の署名に関する取材について自社の記者が参加を禁じられたと明らかにした。
AP通信によれば、11日に大統領執務室での取材が禁止されたと知らされた。ホワイトハウスからは、AP通信が、メキシコ湾をアメリカ湾に改称するというトランプ大統領の大統領令に編集基準をそろえなければ、大統領執務室でのイベントに参加できなくなると伝えられたという。
AP通信の編集主幹ジュリー・ペース氏は声明で、「トランプ政権が、独立したジャーナリズムのためにAP通信を罰することを憂慮している。AP通信の発信内容に基づいて大統領執務室へのアクセスを制限することは、独立した報道の国民の利用を著しく妨げるだけでなく、合衆国憲法修正第1条に明らかに違反する」と述べた。
AP通信は、アメリカ湾の名称をめぐる指針の中で、トランプ氏が新しい名称を選択したことを認めつつ、もとの名前で呼ぶとしている。メキシコ湾という名称を使用し続ける理由としては、400年以上の長い歴史があるほか、他の国や国際機関が今回の名称変更を認める必要がないことを挙げている。