米、ゼレンスキー氏との衝突めぐるトランプ氏の手際を称賛 欧州はウクライナ支持で団結
米大統領補佐官、ウクライナの「領土譲歩」に言及
(CNN) トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が先月28日に米大統領執務室で激しい応酬を繰り広げたことをめぐり、ホワイトハウスはこの会談について、トランプ氏の「米国第一主義」に基づく指導力を強調する圧倒的な勝利と見なしているとの立場を明確にし、高官や側近を通じてトランプ氏の手際をことさらに強調している。一方、欧州の指導者らは団結してウクライナとゼレンスキー氏への支持を表明している。
トランプ氏は大統領選の間、ウクライナに対する米国の援助を頻繁に批判した。これは3年間の戦争でウクライナとゼレンスキー氏への米国民の支持が薄れてきたことを反映したものだった。トランプ氏は、この紛争を経済的な観点から捉え、ロシアとのパートナーシップを再構築し、米国がウクライナに提供してきた財政支援の一部を取り戻そうとしている。
この会談の際、大統領執務室に同席していたルビオ国務長官やウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)、ベッセント財務長官、ラトニック商務長官など大統領の側近らは2日のニュース番組に出演。トランプ氏が米国の同盟関係を劇的に再編しているとして、同氏を称賛し、ゼレンスキー氏を批判した。
この動きは、英国のスターマー首相が現状を「欧州の安全保障にとって1世代に一度の危機」と評し、数十人の欧州指導者が英ロンドンに結集してゼレンスキー氏への多大な支持を表明する中で行われた。
トランプ陣営は、ロシアが大喜びしているにもかかわらず、先の会談を米国の強さという観点で捉え、強調している。
ウォルツ氏は2日、CNNの番組で、ウクライナの新たな指導層に対する米国の支援を示唆した。ウォルツ氏は「米国と交渉し、最終的にロシアと交渉し、この戦争を終わらせることのできる指導者が必要だ」と語った。
「そして、ゼレンスキー大統領の個人的動機または政治的動機のいずれかが、この国での戦闘を終わらせることと異なることが明らかになった場合、我々は本当の問題を抱えることになると思う」(ウォルツ氏)