旗・彫像・至る所に金 大統領執務室を金ピカのギャラリーに作り変えるトランプ氏
最近の執務室は、美術品が詰め込まれたショールームのような雰囲気になっている。トランプ氏は自身が飾りたいと考えるいくつかの肖像画のほかにも、国が所蔵する肖像画のカタログをめくりながら、歴代大統領のどの肖像画をかけるかを決めている。
壁に飾る人物を選んだら、次は額縁だ。トランプ氏は他の邸宅の装飾と同様にいつもは暗めの額縁を好む。合計すると、大統領執務室には20枚近くの絵画が飾られている。絵画に描かれた人物はみな、同氏が尊敬したりインスピレーションを受けたりした前任者や政治家だ。ちなみにバイデン前大統領は6枚の肖像画を飾っていた。これは、エイブラハム・リンカーンとジョージ・ワシントンの2枚を飾ったオバマ元大統領よりかなり多いが、オバマ氏は残りのスペースを現代絵画に充てていた。
ロナルド・レーガンの油絵は、執務机に向かうトランプ氏の左側の目立つ場所を占めるようになった。部屋の反対側の暖炉の上にはワシントンの新しい絵が掛かっている。
壁のほぼすべてのスペースは建国の父たちや元大統領の油絵で埋め尽くされている。場所によっては混み合うあまり、額縁が触れ合いそうなほどだ。トマス・ジェファーソン、ベンジャミン・フランクリン、リンカーン、アンドリュー・ジャクソン、フランクリン・デラノ・ルーズベルト、そしてジェームズ・ポークが壁際から執務室の成り行きを見下ろしている。
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就任式典に臨むトランプ氏の背後に架かっているレーガン大統領の肖像画/Jim Lo Scalzo/EPA/Bloomberg/Getty Images

大統領執務室に見えるジョージ・ワシントンとアンドリュー・ジャクソンの肖像画=2月/Jim Lo Scalzo/EPA/Bloomberg/Getty Images
大統領の多くはホワイトハウスを閉鎖的な空間だと感じていたが、トランプ氏はホワイトハウス、なかでも大統領執務室の美しさと壮大さをよく称賛している。ルーズベルトルームや閣議室で会議を行った大統領もいるが、トランプ氏は一日の大半を大統領執務室と、ダイニングルームなど隣接する小さな控え室で過ごしている。