米フロリダ州で８００人の移民逮捕、連邦と州が取り締まりで「初連携」

（ＣＮＮ） 米移民税関捜査局（ＩＣＥ）は２６日、フロリダ州で４日間にわたり「複数機関による大規模な移民取り締まり」を実施し、約８００人を逮捕したと発表した。ＩＣＥのマイアミ支局は、今回の取り締まりについて「州と連邦機関が初めて連携」し「大きな成功を収めた」作戦と評している。

フロリダ州のデサンティス知事は、Ｘ（旧ツイッター）の声明でこの作戦を「フロリダ州と（国土安全保障省が）協力して移民の取り締まりと強制送還で大きな成果を上げている好例」と称賛。別の投稿では、「フロリダ州がトランプ政権と積極的に協力し、全米をリードしている」と述べた。

トランプ大統領が不法移民の取り締まりを強化し、司法省がその取り組みを妨害したとして州および地方当局者を起訴する動きが進む中、膨大な数の逮捕者が報告されている。

デサンティス知事をはじめとするフロリダ州の共和党指導者らは、州内の地方当局に対し、「２８７（ｇ）プログラム」に基づきＩＣＥと協定を結ぶよう働きかけている。このプログラムは、地方自治体がＩＣＥの研修を受け、同局と協力して移民法の執行にあたることを可能にするもの。フロリダ州の指導者らは、職員が連邦政府の移民対策への協力を拒否した場合、州法にもとづき解任できると警告している。

国土安全保障省のデータによると、フロリダ州全体では２００以上の州、郡、市の法執行機関がＩＣＥと協力協定を締結しており、７０以上の機関が締結を保留している。

今月初めにはフロリダ州の複数の大学が、学内警察もＩＣＥ協定に署名したと発表した。トランプ政権が全米の大学で数百件の学生ビザを取り消す中、留学生の不安はさらに高まっている。