シリア最大都市で激しい戦闘続く 全土で死者114人
反体制派の「シリア国民評議会」の幹部はアラブ首長国連邦のアブダビで記者団に対し、「友好国や同胞国が直ちに行動を起こさなければ、アレッポで恐ろしい虐殺が起きる。反体制派は原始的な武器で戦っている。戦車や戦闘機を止められる兵器が必要だ」と述べ、安保理の枠外で反体制派を支援するよう訴えた。
一方、シリアのムアレム外相は訪問先のイランでサレヒ外相と会談し、反体制派がアレッポを掌握することはできないと強調。「(反体制派は)ダマスカスに戦闘を仕掛けて敗北した。そこでアレッポに移ってきたが、ここでも敗北は確実だ」と述べた。
シリアのテレビは、アレッポの3地域での衝突で「テロリスト」が大敗したと伝えた。
米国のパネッタ国防長官は北アフリカに向かう機内で、シリア政府軍によるアレッポ弾圧は、アサド政権からのさらなる離反者を招き、アサド大統領が自らに追い打ちをかけることになると強調している。
アレッポ以外の地域でも戦闘は続いており、反体制派の「地域調整委員会」によると、首都ダマスカス周辺で少なくとも41人、南西部ダルアで33人が死亡するなど、シリア全土でこの日の死者は114人に上っている。