イスラエル裁判所、ブルドーザーにひかれた米国人活動家に事故死の判断
ハイファ(CNN) パレスチナ自治区ガザで9年前、イスラエル軍のブルドーザーにひかれて死亡した米国人の平和活動家について、イスラエルの民事裁判所は28日、事故死だったとの判断を下した。遺族がイスラエル軍に損害賠償を求めていた。
米国人女性のレイチェル・コリーさん(当時23)はパレスチナの平和活動団体の一員として、イスラエル軍による民家の破壊を阻止しようとする座り込みに参加していた。
ブルドーザーを運転していたイスラエル軍兵士は、目の前のがれきの山にさえぎられてコリーさんの姿は見えなかったとの証言を繰り返した。イスラエル側は調査の結果、兵士に刑事責任はないとの判断を下し、同国最高裁もこれを支持した。
しかしレイチェルさんの父親クレイグ・コリーさんは「状況を知れば知るほど、意図的な殺害か、あるいは信じ難い無謀運転としか思えないようになった」と強調。ベトナム戦争に出兵してブルドーザーを操作した自身の経験に基づき、「(運転者は)前方に何があるのか把握していなければならない。兵士らも把握していたはずだ」と主張していた。