英王子従軍の基地攻撃、タリバーンが犯行認める アフガン
(CNN) 英国のヘンリー王子が最近着任したアフガニスタン南部ヘルマンド州の基地で14日夜起きた武装勢力の襲撃で、同国の反政府武装勢力タリバーンは16日までに犯行への関与を認めた。
米国で制作しイスラム教の預言者ムハンマドをやゆしたとされる映画への報復攻撃と主張した。タリバーンは王子のアフガン従軍が判明した後、あらゆる手段を講じて殺害すると宣言していた。
アフガンで治安維持に当たる北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)当局者は、この基地周辺ではここ数日、デモなどは起きていなかったと述べた。
ISAFによると、米陸軍兵士の制服を着用した武装勢力約15人が小火器やロケット弾、自爆用のベストなどを用いて米軍と英軍の共同基地の飛行場を襲撃。戦闘で米海兵隊隊員2人と武装勢力の14人が死亡し、NATO軍の8人と民間の契約請負業者の1人が負傷した。生き残った武装勢力の戦闘員1人は拘束された。
この攻撃でAV8Bハリアー戦闘機の6機が破壊され、他の2機が損壊する被害を受けた。6カ所にある格納庫と給油施設も損害を受けた。ISAFによると、飛行業務に支障は出ていない。この基地は米軍のレザーネック基地と英軍のバスティオン基地から成っているが、米軍基地は攻撃されなかったという。
英国防省によると、ヘンリー王子は1週間前にバスティオン基地に攻撃型ヘリコプター「アパッチ」の操縦士として着任。ISAFの報道担当者は、14日夜の攻撃で王子が危険にさらされたことは決してないと強調した。