タリバーンに銃撃された少女、手術で弾丸摘出 パキスタン
(CNN) パキスタンでイスラム武装勢力タリバーンを批判するブログを執筆していた14歳の少女がタリバーンに襲撃された事件で、搬送先の病院は11日までに、少女の頸部に残った銃弾の摘出手術を実施したと明らかにした。少女は徐々に回復に向かっているという。
手術を受けたマララ・ユスフザイさんは9日、学校のワゴン車に乗っていたところを銃撃され、クラスメートの2人とともに重傷を負い、病院に搬送された。
この事件で同国の武装勢力「パキスタン・タリバーン運動」が犯行を認め、原因はマララさんのブログにあると主張。広報担当者は「彼女が生き延びれば次はない。我々は確実に彼女を殺す」と語った。
マララさんは、同国の中でも特に保守色の強い北西部のスワート渓谷に居住。女性の教育を制限しようとするタリバーンの脅迫におびえながらも学校に通う日常生活を2009年からブログにつづり始め、「軍とタリバーンの恐ろしい夢を見た」「タリバーンは女性が学校に通うことを禁止していたので、学校に行くのが怖かった」などと書いていた。
マララさんは2011年、CNNのインタビューを受け、「私には教育を受ける権利がある。遊んだり、歌ったり、おしゃべりをし、市場に行き、発信する権利がある」と語り、女性への教育を制限しようとするタリバーンに対して、若者が立ち向かうように呼びかけていた。
こうした活動が評価され、昨年11月には同国が18歳未満の未成年を表彰する目的で新設した国家平和賞を受賞していた。