ミャンマー訪問は「政権承認ではない」 オバマ米大統領
バンコク(CNN) アジア歴訪中のオバマ大統領は19日のミャンマー訪問を前に、同国のテインセイン政権を承認するのが目的ではないと述べた。現職の米大統領として初となる同国訪問をめぐっては、時期尚早と批判する意見も強い。
オバマ大統領は最初に訪れたタイでの記者会見で、ミャンマーについて「1~2年前にはだれも予想しなかったような変化が起きている」「より良い方向へ向かっている」と述べ、その認識を示すための訪問になると説明した。大統領はまた、ミャンマーの民主化運動指導者アウンサンスーチー氏も訪問に賛同していると語った。
一方で、同国にとって「まだ道のりは長い」と指摘。変化を促すためには国際社会が耳を傾け、関心を持っていることをミャンマー国民に知らせるべきだとしたうえで、「今回の訪問でそれを鮮明に示すことができる」と述べた。
ミャンマーは昨年就任したテインセイン大統領の下で民主化を進め、国際社会はこれを受けて制裁緩和に動いている。しかし、西部ラカイン州での民族衝突などまだ問題も多く、一部の支援団体などからオバマ大統領訪問のタイミングを疑問視する声も上がっていた。
オバマ大統領は18日、タイでインラック首相と会談した。会談後の記者会見で「米国は太平洋国家だ」と強調し、アジア太平洋地域への関与を改めて強化することが優先課題のひとつとの認識を示した。
大統領はミャンマー訪問後、カンボジアで東アジア首脳会議(EAS)に出席する。