悪化のガザ情勢、国連やアラブ連盟などが調停模索
(CNN) イスラエルと、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの交戦は18日も沈静化する見込みはなく情勢は悪化している。
エジプト政府は、イスラエルの特使が交渉のため同日夜にエジプト入りしたことを明らかにした。アラブ連盟や国連、欧州の各国も仲介に乗り出しており、フランスのファビウス外相は同日、イスラエルのネタニヤフ首相と会談後、「戦争は回避できる。回避しなければならない」と語った。
パレスチナ自治政府のアッバス議長は18日のテレビ演説で、イスラエルの目的はパレスチナ内部の分断を深化させることにあるとの見方を示し、「パレスチナは分断を終わらせ、統一を取り戻さなければならない」と指摘。アラブ連盟(本部カイロ、22カ国・機構)に対し、できるだけ早く首脳会議を開催するよう呼びかけた。
アラブ連盟広報によると、アラビ事務局長は加盟16カ国の外相とともに、20日にガザを訪問予定。アッバス議長寄りのパレスチナ解放機構(PLO)幹部エラカット氏は、アッバス議長が数日中に、中東特使のブレア英元首相や国連の潘基文(パンギムン)事務総長と会談する予定だと述べた。
オバマ米大統領は訪問先のタイで18日、「これ以上暴力を激化させることなくミサイルの応酬を終わらせるため、あらゆる関係者と連携している」と述べ、ネタニヤフ首相やエジプトのムルシ大統領、トルコのエルドアン首相と話し合ったことを明らかにした。
ガザ当局によれば、14日に始まったイスラエルの空爆によって、18日までに69人が死亡、660人以上が負傷した。一方、イスラエル国防軍は、1000発近いロケット弾によって少なくとも3人が死亡、兵士を含む68人が負傷したとしている。