エジプト大統領が暴徒を非難、大統領令は撤回せず
内務省によると、6日には暴徒化したデモ隊がカイロ北部にあるムルシ氏の自宅に押し入ろうとしたため、警察が催涙弾を発射。デモ隊の少なくとも20人と警官6人が負傷し、8人が逮捕された。襲撃された当時、ムルシ氏は不在だったという。
首都の大統領府前は、戦車や兵士が配備され、有刺鉄線のバリケードが張り巡らされて物々しい雰囲気が漂っている。周辺はがれきや焼け焦げた車が散乱し、商店の窓ガラスが粉々に割れて戦場のような光景だった。
ムルシ大統領の周辺では、ムスリム同胞団系の政党「自由公正党」の副党首が6日に辞任を表明。大統領側近の辞任は過去2日で5人目となる。
司法関係者や報道機関もストを展開しており、裁判官やジャーナリスト、俳優などでつくる11団体がムルシ大統領とムスリム同胞団を非難。政権がデモ参加者を守れず、1月25日の革命の熱望に応えられないのなら、ムルシ氏の辞任を要求すると表明した。