北朝鮮のミサイル発射能力に強まる懸念、安保理が非難の談話
カーニー米大統領報道官は12日、「北朝鮮が孤立を終わらせる道も存在するが、そのためには国際的な責務を果たさなければならない」と指摘、「そうしないことを選んだからには、重大な結果を招く」と語った。
米戦略国際問題研究所のビクター・チャ氏は、「北朝鮮がこの技術を、これまでも北朝鮮からミサイルを買い付けていたイランやパキスタンなどに売り込む可能性がある」と危惧する。イランの軍高官は、発射成功に歓迎を表明した。
米国の科学者デービッド・ライト氏は、発射された物体はそれほど高度な機能は備えていないはずだとの見方を示した。北朝鮮が4月に披露した物体は、太陽光パネルと単純なカメラおよび通信機材を取り付けた小型ボックスで、ロシアが1957年に打ち上げた人類初の人工衛星「スプートニク1号」のようなものだったという。
しかし重要なのは、この物体よりも、北朝鮮が発射に成功したことにあるとライト氏は指摘。日本や韓国は北朝鮮による実力誇示に衝撃を受けているはずであり、これによって北朝鮮は、核開発問題を巡る交渉などの場で国際的な立場を強化できると予想する。
中国外相は記者会見で「国際社会の間に懸念」が広がっているとして遺憾を表明する一方、「朝鮮半島の平和と安定を維持するため、関係者が冷静さを保つことを望む」と述べている。