衆院選で自民党が大勝、政権交代へ
(CNN) 16日投開票の第46回衆院選(定数480)で自民党が大勝し、民主党政権が終焉(しゅうえん)を迎えることが確定した。野田佳彦首相は同日夜、惨敗の責任をとって民主党代表を辞任すると表明した。
民主党は日本政治に吹き込んだ新風として注目されたものの、期待に沿う成果を挙げられないとの批判が次第に強まっていた。野田首相は会見で「厳しい結果」となったことを認め、「政治は結果責任だ。敗北の最大の責任は私にある。その結果を重く受け止め、民主党の代表を辞任する」と述べた。
政権奪還を果たした自民党の安倍晋三総裁は、同党が信認を取り戻したというより民主党政権が招いた政治的混乱を国民が拒否した結果だとの見方を示し、国民は同党が期待に応えられるかどうかに注目するだろうと述べた。
国内メディアによると、自民党と連立相手の公明党が獲得した議席の合計は、議席の3分の2に当たる320議席を上回った。
自民党は現政権から、景気の低迷や近隣諸国との緊張という課題を受け継ぐことになる。安倍氏は経済対策に最優先で取り組む意向を示した。また、中国との領土問題などで強い立場を取る一方、対中関係の改善にも努めると表明した。
コンサルティング会社、アジア・ストラテジーの創業者キース・ヘンリー氏は、野田首相が在任中に消費税増税法を成立させていることを指摘。「安倍氏の仕事は予算の編成だけで、それほど困難なことではない。来年度予算を通すことができれば来年7月には参院選だ。安倍氏にとって今後少なくとも1年、あるいは2年は比較的順調な時期が続くのではないか」と話している。