シリア内戦 2012年の死者数は4万人、今年はさらに増加か
(CNN) シリアでは内戦が開始して以来の総死者数が4万6068人に上り、その約85%に当たる3万9520人が2012年に死亡した。英国に拠点を置くシリア人権監視機構(SOHR)が1日明らかにした。
11年の死者数は6548人で、全体の約14%に当たる。
シリア内戦の和平調停にあたっているブラヒミ国連・アラブ連盟合同特別代表は、13年は死者がさらに増える恐れがあると指摘する。代表は12月30日の記者会見で、「13年の死者数は2万5000人では済まず、10万人に達するだろう」と述べ、「死者数は急速に増加している」と懸念を表明している。
反体制派の地域調整委員会(LCC)によると、1日には少なくとも136人の死亡が確認されたという。
またSOHRは、年明け早々にシリアの8つの県で戦闘と砲撃が行われたとしている。最も激しい戦闘が見られたのは首都ダマスカスとその周辺、さらにすでに廃墟と化している北部アレッポだ。
アレッポの国際空港で30日に爆発が発生し、同空港は閉鎖された。現在、SOHRが犠牲者の有無や爆発の原因を調査中だという。
隣国トルコの難民キャンプでは、シリア難民が今も厳しい生活を送っている。13年の彼らの共通の願いは、アサド政権の崩壊と内戦の終結だ。
キャンプで暮らすあるシリア人女性は、食料用に道端の草を抜いていた。女性は「われわれが難民になったのはアサドのせいだ」とし、「彼は私の2人の子どもを殺し、われわれの家を破壊した」と語った。苦しい生活を送る彼女の唯一の願いは、祖国シリアへの帰国だという。