国民投票、非公式集計で賛成64% エジプト新憲法承認へ
(CNN) エジプトで22日に2回目の国民投票にかけられた新憲法案は、非公式集計によると、賛成多数で承認される見通しとなった。一方、反大統領派は選挙違反があったなどとして、開票結果に異議を申し立てる方針を示している。
国営通信が伝えた速報値によると、賛成票は64%、反対票は36%だった。選管当局は24日に記者会見して公式結果を発表する。
一方、野党勢力の連合体「救国共同戦線」は23日、開票結果に対して異議を申し立てる意向を表明。既に裁判所に対して複数の申し立てを行ったことを明らかにした。同党メンバーは「これを正当な憲法とは認めない」と強調している。
反大統領派は、有権者に対する脅しや買収といった選挙違反の横行があったと訴えており、人権団体でつくる選挙監視団も、投票が予定より早く締め切られるなど、610件の選挙違反を選管に報告したことを明らかにした。
憲法案の是非を問う国民投票は、首都カイロなどリベラル系の強い地区で15日に実施された1回目の投票で、賛成が57%を占めていた。22日に2回目の投票が行われた17地区は、大部分がムルシ大統領と大統領の支持母体ムスリム同胞団の地盤だった。
国民投票を前に大統領支持派と反対派の衝突も激化し、2回目の投票を控えた21日にもアレクサンドリアで衝突が発生、国営通信によると投石などで80人が負傷した。