急増する中国からのハッカー攻撃 米紙への侵入は「威嚇」か
サイバー攻撃への対策でタイムズ紙を支援した専門家によれば、ネットワークへの侵入に際し、過去に中国人民解放軍が利用したような方法をハッカーが採用していた証拠が集まったとしている。
しかし中国政府は、同国でもハッキングは違法であり、政府がサイバー攻撃を支援したことは無いと主張している。
中国国防省にコメントを求めたところ、「中国の法律はハッキングやインターネットのセキュリティーを損なう行為を禁止している」「サイバー攻撃で確かな証拠もなく中国軍の関与を非難している」などとの反論が返ってきた
ニューヨーク・タイムズによる批判について、中国外務省の報道官は、根拠のないもので、確かな証拠や信頼できる調査結果に欠けた無責任な非難だと指摘した。
しかし、あるインターネットサービス企業の調査では、2011年10~12月期以降、発覚したサイバー攻撃は中国発のものが最多。また、中国からのサイバー攻撃は、12年4~6月期には全体の16%だったが、12年7~9月期には全体の3分の1へと急増している。同調査では、中国から誰がサイバー攻撃を仕掛けているのかは特定されていない。
だが、グーグルは10年、同社をはじめ、他のIT企業や防衛関連企業、中国人反体制活動家に対するハッキングを中国政府が主導したと公に非難している。