警察幹部が192軒の住宅購入、相次ぐ不正蓄財に怒りの声 中国
(CNN) 中国地元メディアは7日までに、中国南部広東省の警察幹部が偽造身分証明書を使って広東省で192棟もの住宅を購入していたことが分かったと伝えた。疑惑の発覚後、この幹部は解任された。中国では、不動産価格の高騰に便乗した汚職や不正蓄財が相次いで発覚し、ソーシャルメディアなどで怒りの声が高まっている。
地元メディアの報道によると、同省陸豊市の警察幹部は、偽造した身分証明書を使って不動産を取得したとして、地元の実業家に告発された。本人も2種類の身分証明書を持っていたことは認めたが、住宅192棟の保有については否定。物件は弟のために管理していたと主張しているという。
この幹部は中国共産党の地方委員も務めていたとされ、新華社通信は当局者の話として、偽造身分証明書は失効させ、身分は剥奪(はくだつ)されたと伝えている。
中国のツイッターに当たるソーシャルメディアの「新浪微博」でもこの事件に対する批判が集中、「中国では不動産は永久に一握りの人物の手にあるということがやっと分かった」などの投稿が書き込まれた。
これに先立ち、当局者らが偽造身分証明書と自分の地位を悪用して不動産に投資していた事件が相次いで発覚している。4日には地方銀行の銀行員が、偽造身分証明書を使って不動産に投資し、巨額の富を築いていたとして警察に逮捕された。