独自スタイルを築きつつある正恩氏 父親の影と決別か
(CNN) 北朝鮮では16日、故金正日(キムジョンイル)総書記の誕生日を迎えたが、同国の若き指導者となってから1年以上が経過した金正恩(キムジョンウン)第1書記は、父が残した大きな影に飲み込まれることなく、独自のスタイルを築きつつあるようだ。
昨年4月のロケット発射の失敗は屈辱だったが、12月には成功させた。これについては、事実上の弾道ミサイル技術の実験だと国外から非難されているが、北朝鮮は人工衛星を軌道へ投入したものだと主張している。
それを受けて国連が制裁を強化すると、北朝鮮指導部は、米国を意識しつつ、新たな核実験実施や長距離ロケットの実験の継続を宣言。今月12日には実際に3度目の核実験を実施した。
自らの足跡を残すという正恩氏の決意は固そうだ。経験の浅さによりまごつくこともなく、父の正日氏に忠実だった軍幹部を自らの子飼いの幹部に入れ替えて迅速に国内の権力基盤を固めた。
非営利研究機関CNAの国際問題部門のディレクターであるケン・ガウス氏によれば、「先軍政治」を掲げて強大な力を持つ国防委員会を中心に権力を掌握していた正日氏に対し、正恩氏は、権力の中心を朝鮮労働党組織に戻しつつあるとの見方を示す。