アフガンの民間人死者が減少 過去6年間で初めて
(CNN) アフガニスタンで昨年、民間人の死者が過去6年間で初めて減少したことが、国連アフガニスタン支援団(UNAMA)の報告書で明らかになった。
UNAMAが19日に発表した報告書によると、戦闘などに関連した民間人の死傷者は計7500人余りで、死者は前年に比べて12%減少した。報告書はこの理由として、自爆テロや空爆、政府軍と武装勢力との戦闘が減ったこと、政府軍側が民間人の犠牲を抑えるよう努めたことを挙げている。
アフガン問題を担当するクビス国連事務総長特別代表はこの傾向を「歓迎する」と述べる一方、依然として犠牲者が出ている事態は容認できないと強調。民間人が犠牲となる最大の原因は路上爆弾だと指摘した。
報告書は一方で、昨年の負傷者が前年に比べ、わずかに増えたとしている。民間人の死傷者のうち81%は反政府側の攻撃などによるもの。報告書はイスラム武装勢力タリバーンを名指しして、民間人への無差別攻撃を非難している。クビス特別代表もタリバーンに対し、民間人の保護と自爆テロの停止を求めた。
UNAMAによると、女性の死傷者は昨年、前年より20%増加した。日常的な活動をしている時に路上爆弾の犠牲となるケースが目立つという。