子ども200万人超が心的外傷や栄養失調、病気 シリア内戦
(CNN) 国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」は13日、シリア内戦に関連し同国の子ども200万人以上が心的外傷や栄養失調、病気に襲われる窮境にあるとの報告書を発表した。
子ども3人に1人が負傷しているとも指摘。戦闘の影響でシリア全土でのワクチン投与計画の実行が不可能になり、同国北部では子どもの約3分の2が防ぐことが出来る病気に対し無防備となっていると報告した。
シリア全土で300万棟以上の建物が戦闘に巻き込まれ、子どもや両親が避難出来る場所も払底しつつあると説明。住民約8万人が現在、洞窟(どうくつ)や公園、納屋などでの睡眠を強いられているという。
全国の2000カ所以上にある学校も施設が被害を受けた。より多くの学校は住民の避難先となっている。
アパートや民家は数家族が共に暮らす過密状態となっており、戦闘の前線は日々変わるため爆撃から逃れられる建物はない状況になっている。
セーブ・ザ・チルドレンによると、トルコのバフチェシェヒル大学による新たな調査では面談したシリアの子ども4人に1人は戦闘の影響で肉親など失っていることが判明した。シリアの住民は戦闘のしわよせを受けていない子どもは1人もいないと証言した。
同NGOは、最少年齢で8歳の子どもが人間の盾になっているとの情報もあると報告。国連は最近の報告書で政府軍と反体制派武装組織は12歳の少年も兵士にしていると指摘していた。