賠償金払えなければ「麻痺の刑」 人権団体は「拷問」と非難 サウジ
(CNN) 中東サウジアラビアの裁判所が友人を刺してまひさせた男性に対し罰として被害者と同じように身体をまひさせるよう命じる判決を下したことを受け、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは4日までに「常軌を逸した判決」と判決を非難した。
アムネスティは声明の中で、この刑罰は「拷問」だとし、「決して執行すべきではない」と指摘した。
地元メディアがこの判決を報じたのは先週末のことだ。地元の英語日刊紙「サウジ・ガゼット」の記事によると、「まひ判決」を言い渡されたアリ・アルカワヒル被告は、まだ14歳だった10年前に親友を刺してまひさせたという。
その後、刑務所に収容されていたアルカワヒル被告に対し、裁判所は、被害者への賠償金100万サウジ・リアル(約2500万円)を支払えなければ、身体をまひさせるとの判決を下した。
地元メディアによれば、サウジアラビアでは2010年にも、けんかで負傷し、まひした22歳の男性が、罰として相手の男性もまひさせるよう求刑されたという。サウジアラビア司法省は当時、事件の刑罰としてまひが検討されたことはないと報道を否定していた。