故サッチャー元英首相 「負の遺産」に根強い批判も
「鉄の女」と呼ばれた同氏は、同じ保守主義のレーガン米大統領と親しい関係を築くとともに、ソ連大統領となるゴルバチョフ氏を「一緒に話のできる相手」と評し、冷戦末期の国際政治で大きな存在感を示した。
一方で、強力な構造改革を「弱者切り捨て」と批判する「反サッチャー」の流れは今も根強い。
ロンドン中心部のトラファルガー広場では13日、活動家らが「サッチャー氏の死を祝うパーティー」を開催した。参加者は同氏をかたどった人形を掲げ、サッチャー政権時代に炭鉱労働者らが行ったストを再現するなどして気勢を上げた。
サッチャー氏の訃報を受け、インターネットの交流サイト「フェイスブック」では、米ミュージカル映画「オズの魔法使い」の挿入歌「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ」の購入を勧めるキャンペーンが展開された。この歌は14日の時点で、全英ヒットチャートの第2位まで上昇した。