シリアでインターネット接続不能に
(CNN) 米検索大手グーグルなどによると、内戦の続くシリアで現地時間の7日夜から、インターネットが接続不能となっている。
グーグルは、シリアからのアクセスが現地時間午後9時45分(日本時間8日午前3時45分)以降、遮断されたと報告。世界のネット利用状況を監視する複数のサイトも、同国でこの時間からネット接続ができなくなったと伝えた。
シリアの国営通信社や政府機関のウェブサイトはアクセス不能となり、首都ダマスカスのCNNスタッフもネットに接続できない状態。反体制派も、ダマスカスを含むシリア全土で停電やネットに接続できない状態だと発表した。
ネット・セキュリティーの専門家、ダン・ハバード氏はブログに「シリアがネット上からほぼ姿を消した」と書いた。同氏によれば、シリアではこれまでに、政府による遮断命令や、通信設備の破損、停電などによって、ネット接続不能となった例がある。
昨年11月に同様の事態が起きた後、米国のフォード駐シリア大使はCNNとのインタビューで、シリア政府は過去にもネットを遮断したことがあると指摘。「政府はイランの助けにより、ネットを使って反体制派活動家を監視、追跡してきた。我々が反体制派を支援する際に通信装置を特に重視するのはこのためだ」と訴えていた。
シリア内戦では、反体制派がソーシャルメディアを通して暴力の実態などを発信する一方、政権支持派のハッカー集団が報道機関への攻撃を仕掛けるなど、ネットが双方の主要な闘争手段となっている。