米軍機、グレートバリアリーフに爆弾4発投棄
(CNN) 世界遺産に指定されたオーストラリア東海岸沖のグレートバリアリーフに、米軍機が爆弾4発を投棄したことが22日までに分かった。米海軍が明らかにした。現在、回収方法を検討中だという。
海軍によると、海兵隊の航空機2機が16日、燃料を使い果たして、爆弾を積んだままでは着陸することができなくなり、グレートバリアリーフに爆弾を投棄した。2機は海軍艦USSボノムリシャールから発進していた。
投棄に当たってはサンゴ礁が破壊される可能性を最低限に抑えるため、サンゴ礁から離れた深い海域を選んだと海軍は説明、爆発は起きなかったと強調している。しかし投棄地点はグレートバリアリーフの海域内だったといい、「グレートバリアリーフの環境がどれほど繊細かは分かっている。是正のためあらゆる手を尽くす」とした。
投棄地点は深さが十分にあり、通過する船舶が爆弾に遭遇する事態は避けられるとしている。
グレートバリアリーフには約400種のサンゴと1500種の魚類、4000種の軟体動物が生息している。この中には絶滅の恐れのある種も含まれる。
オーストラリア国内からは強い反発の声が出ており、ABC放送によると、緑の党のラリッサ・ウォーターズ上院議員は「世界遺産に指定されたグレートバリアリーフに米軍が爆弾を落とすなど言語道断だ」と非難した。