監視付き取材で垣間見た、北朝鮮の市民生活の実態

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鍬、筆、槌が旅行者の目を引く

鍬、筆、槌が旅行者の目を引く

取材班は、政府のバスに乗って外出する以外は宿泊先のホテルを出ることを許されず、CNNの取材陣には常に専属の政府要員2人が付き添った。空港への往復を除き、取材バスで移動した範囲は5日間を通じて平壌中心部から約13キロ以内にとどまった。

市内は各所に金一族の記念碑が立ち並び、旧ソ連のような集合住宅、車両の往来がほとんどない小ぎれいな通り、手入れの行き届いた芝生の光景が続く。電力の供給は不足しているとみられ、夜になると市内は闇に包まれた。

写真や映像の自由な撮影は許されず、移動中のバスの窓から通行人を撮影することも禁じられた。

5日間の滞在中、取材陣は退役軍人墓地開園の式典やマスゲームといった行事に案内された。かつての指導者の名を付けた「金正日花」「金日成花」のフェスティバルでは、会場に花のパビリオンが建設され、花に彩られた2人の指導者の写真に加えてミサイルや戦車といった兵器の写真が飾られていた。

フェスティバルの公式ガイドを務めた21歳の女性は、「この花々を見ると、私たちの指導者への強い思慕を感じます」と語り、どちらの花の方が好きかと尋ねると、即座に「両方とも大好きです」と答えた。

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