ノーベル医学生理学賞、米エール大教授ら3人に
(CNN) スウェーデンのカロリンスカ医科大は7日、細胞がホルモンを放出する仕組みなどを解明した米エール大学のジェームズ・ロスマン教授ら3人にノーベル医学生理学賞を贈ると発表した。
米国人のロスマン氏と米カリフォルニア大学バークリー校のランディ・シェクマン教授、ドイツ人の米スタンフォード大学のトーマス・スードフ教授は、細胞内で物質の輸送や貯蔵を担う「小胞」の働きを調べた。小胞は、たとえば細胞内でつくられたインスリンが血液中に放出される仕組みなどに関与し、これが異常をきたすと糖尿病や神経疾患、免疫不全が起きることが知られている。
ロスマン氏は小胞が送り先に狙いを定めて物質を届ける過程を解明。シェクマン氏は小胞の働きに必要な遺伝子のグループを発見し、スードフ氏は小胞が正確なタイミングで物質を放出する仕組みを示した。シェクマン、スードフ両氏はハワード・ヒューズ医学研究所の研究員も務めている。3人には賞金800万スウェーデンクローナ(約1億2000万円)が贈られる。
昨年のノーベル医学生理学賞は京都大学の山中伸弥教授らに授与された。
今年のノーベル賞はこの後、8日に物理学賞、9日に化学賞、14日に経済学賞が発表される。平和賞はノルウェーの首都オスロで11日に発表。文学賞の日程は10日に決まった。