資源も貿易協定もパンダと「交換」 中国の戦略利用

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たとえ米国で生まれたパンダでも所有権は中国にある

たとえ米国で生まれたパンダでも所有権は中国にある

保護団体の関係者によると、中国は経済開放を模索していた1980年代、ドルが必要になり、パンダを短期的に貸し出そうとする動きが盛んになった。つがいのパンダのレンタル料は月間10万ドルだったという。

しかし保護団体などの反発が高まったため、貸与期間を延長し、研究に重点を置くようになった。

現在でもパンダを貸与された動物園は中国に対価を払っており、契約にもよるが、金額はつがいのパンダで年間約100万ドルにもなる。飼育代も高くつき、時には保護プロジェクトのために追加負担を強いられる。

さらにパンダは別の方面で使われることもある。

米国は2010年、オバマ大統領が中国の反対を押し切ってチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と会談した後、米国生まれのパンダ2頭を失った。パンダの赤ちゃんは出生地を問わず中国に所有権があり、中国は即座にこの2頭を回収したのだった。

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