北京大気汚染で選手もマスク姿、スポーツ大会危ぶむ声も
香港(CNN) 中国の大気汚染が再び深刻化している。5日から6日にかけての週末は米女子プロゴルフツアーのレインウッドLPGAクラシックやテニスの中国オープンといった主要スポーツイベントが重なり、選手たちはマスク姿でプレーを強いられた。
中国初開催となった6日のLPGAクラシックは、スモッグが晴れるのを待って数時間遅れで始まり、サンドラ・ガル(ドイツ)やマリアホ・ウリベ(コロンビア)といった選手もマスクを着けて登場した。中国オープンでは観客席にもマスク姿が目立った。
中国気象局によると、大気汚染の影響で視界は500メートル以下に低下し、米大使館は外出を控えて空気清浄機を使うよう勧告。北京でスポーツの国際大会を開くことや、有名選手が今後も来てくれるかどうかを危ぶむ声も出ている。
テニスのロバート・リンステッド選手(スウェーデン)はブログにこう記した。
「ここで過ごす間にどれくらい寿命が縮むのだろう。まだ数日しかたっていないのに、(あまり)調子が良くないと感じる。起き上がるとめまいがする。昨日の試合では途中で回復できずにずっとあえぎ続けた。夜、鼻をかむと紙がまっ黒になる。ここにいるのは健康に良くない。来年のことを考えるべきかもしれない」
アジアのスポーツ大会を組織している企業の担当者も、大気汚染問題が解消されない限り、どれほどの賞金や賞品を用意したところで北京に有名選手を呼ぶことは難しくなるだろうと指摘した。今月はシティーマラソンも開催される予定だが、一流選手の参加は難しそうだと話している。
大気汚染は1~7日の大型連休終盤とも重なった。北京から出発する国際便は多数が欠航となり、6日は主要道が軒並み通行止めとなった。