子宮貸します――代理母ビジネスがインドでブーム
このホステルの世話人は、ネヤナ・パテル医師。2004年以来、580組のカップルのため、700人近くの赤ちゃんの代理出産を手がけてきた。
パテル医師は「代理母になることで夢のような生活を手にできる。そうでもしなければ彼女たちは家族のためのお金を稼げないし、家を持つことも、子どもを教育することもできない。カップルは代理母の助けが無ければ子どもを持つことができない。結果的に、1人の赤ちゃんがこの世に生を受けるのは、美しいこと」と話す。
インド当局はこの産業を規制すべく動きだしている。同性カップルやひとり親が代理母を雇うことはすでに禁止されている。母親の年齢も、21~35歳に制限される見通しだ。
代理出産を手がけるクリニックを「赤ちゃん製造工場」として批判するむきもある。女性人権活動家であり、ニューデリーに拠点を置く非営利組織「社会調査センター」のディレクターを務めるランジャナ・クマリ氏がその1人だ。商業化によって女性が金銭的に搾取されていると警鐘を鳴らす。
同調査センターによると、実際にクリニックから代理母に支払われる報酬は8000ドルをはるかに下回る。800ドル足らずの場合もあるようで、現実には言われているほどもうかる仕事ではないという。