フィリピン台風から1週間、被災者が直面する現実
現在の最優先課題は、食糧援助を必要とする200万人強を含め、被災者に援助を行き渡らせることにある。
14日には米空母ジョージワシントンが8隻の船舶を伴って到着。5500人の人員と航空機80機で、到達困難だった地域への救援物資配布や捜索救助活動に当たる。
タクロバンの町はがれきの間から腐臭が漂い、空港の周りには長蛇の列。避難所となった市のコンベンションセンターには初めてコメが届いた。しかし次の食事がいつになるかは分からない。
治安の悪化も救援活動の妨げになっている。国営フィリピン通信は議員の話として、女性を狙ったレイプなどの犯罪や、刑務所から脱走した受刑者による犯罪が報告されていると伝えた。民家からの略奪も横行するなど、状況の悪化を訴える声もある。