20年後も苦痛は消えず、大虐殺被害者の今 ルワンダ
ルワンダ・キガリ(CNN) ルワンダ政府は毎年4月になると、あの時のことを忘れてはいけないと国民に呼びかける。推定80万人が殺害された1994年の大虐殺。20年たった今も、政府の訴えとは裏腹に、あの記憶を消し去りたいと思い続ける人たちがいる。
マリー・ジャンヌさん(36)は大虐殺で、家族全員を殺された。多数派フツ族の民兵や民間人が少数派ツチ族を殺害した事件では、男性も女性も子どもも犠牲になった。その多くは衝突が始まる前まで近隣住民として暮らしていた。
虐殺が続いた100日の間に、マリー・ジャンヌさんは繰り返し強姦被害に遭った。「どこへ行っても道路が封鎖されていて、2人以上の男に強姦された」と振り返る。
当時まだ16歳。心と体には深い傷が残った。エイズウイルス(HIV)に感染し、妊娠していることも分かった。