ウクライナ、親ロシア派に最後通告 国連安保理が緊急会合
ウクライナ東部ドネツク(CNN) ウクライナのトゥルチノフ大統領代行は、同国東部で行政庁舎などの占拠を続ける親ロシア派勢力に対し、現地時間14日午前9時(日本時間同日午後3時)までに投降しなければ実力行使に踏み切ると通告した。国連安全保障理事会はウクライナ情勢の緊迫化を受け、臨時の緊急会合を開いた。
トゥルチノフ大統領代行は国民に向けたテレビ演説で、「クリミアのシナリオが東部で繰り返されることを許すわけにはいかない」と強調。通告に従わない「テロリスト」に対しては、軍が「対テロ作戦」を実行すると述べた。ただし、期限までに武器を置いて退去した者の罪は問わないと明言し、親ロシア派の要求に応じて「地方の権限拡大や自治制度の改革を検討する用意がある」との柔軟姿勢も示した。
国連安保理は、13日に緊急会合を開催。ロシアのチュルキン国連大使は、情勢は極めて危険でさらなる事態の悪化を避けなければならないと言及し、ウクライナの内戦化を避けられるかどうかは「西側諸国次第だ」との見方を示した。
一方、米パワー国連大使はロシアがデマを流し情勢の不安定化をあおっていると指摘。「市民の生命が危険にさらされている」とロシアを非難した。
ウクライナのセルゲイエフ国連大使は「武装したテロリスト」に対する作戦の準備が整いつつあると述べた。