インドでビル倒壊相次ぐ、死者11人
(CNN) インド当局者らによると、首都ニューデリーと南部チェンナイで28日、ビルの倒壊が相次ぎ、合わせて少なくとも11人が死亡した。
ニューデリーでは同日朝、築約50年の4階建て集合住宅が倒壊。地元警察幹部によると、子ども5人と女性3人を含む10人が死亡、2人が負傷した。
当局者らは、隣接する建物で行われていた工事が原因との見方を示している。近隣にあったクレーン車などの影響で、救助作業は難航した。
チェンナイでは豪雨の中、建設中の11階建てのビルが倒壊し、少なくとも1人が死亡した。がれきの下から11人が救出されたが、地元警察責任者は「現場には当時、50人の作業員がいたとみられている。救助作業は今も続いている」と述べた。
インドではこれまでも建物の倒壊が続発している。ニューデリー市議会当局者がCNNに語ったところによると、当局の建築確認を受けずにビルの階数を追加するなどの違法建築が多いことが一因とみられる。危険と判定されたビルに暮らし続けている住民も多いという。背景には、汚職や人口過密といった問題がある。
今年1月には南部の観光地ゴアで建物が倒壊し、少なくとも14人が死亡した。インド全体では過去数年で、ビル倒壊による死者が数百人に上っている。