攻撃の応酬続くガザ ハマスが空港利用に警告
(CNN) パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍とイスラム組織ハマスなど武装勢力との一時停戦が19日に崩壊して停戦交渉に進展が見られないなか、双方からの攻撃が続いている。
ハマスの軍事部門は20日、声明を発表し、イスラエル中部テルアビブのベングリオン国際空港からの離発着を現地時間21日午前6時以降行わないよう世界の航空会社に警告した。
イスラエル軍によれば、ガザからは少なくとも137発のロケット弾が発射された。うち94発がイスラエル領内に着弾し、24発は迎撃されたという。1発はアシュケロン地区の民家に着弾したが、けが人はいないという。
イスラエル軍は報復として、武装勢力の拠点とされる80カ所を空爆。ガザの保健省は20日、空爆により21人が死亡し、130人以上がけがをしたと発表した。
ハマスによれば今回の空爆でハマス軍事部門トップのムハンマド・デイフ氏が狙われた。保健省はデイフ氏の妻と生後7カ月の息子が死亡したと発表している。ハマス政治局の幹部は20日、同氏自身は生存しており安全な場所にいると述べた。
イスラエルはハマス側が停戦を破って先に攻撃を再開したと非難しているが、停戦崩壊の状況ははっきりしていない。
停戦交渉に加わっていたハマス幹部は20日、CNNの取材に対し、イスラエル代表団は最初から長期停戦に応じるつもりはなかったと非難した。
一方イスラエルのネタニヤフ首相も20日、「われわれの方針はシンプルだ。やられたらやり返す」と指摘。同首相は、イスラエル南部に暮らす国民の「完全な安全を保障できるようになるまで」ハマスへの攻撃を続けると述べた。